Gaggan Anand(ガガン・アナンドシェフ) form Gaggan ~My connection with Japan~
なんとアジアベストレストランに輝いたガガンシェフが函館学会にもいらっしゃいました!
こちらもメモ程度にアップいたしますが非常に興味深いご講演でした。
ご自身の料理の道というのは日本から始まっていると考えていらっしゃるガガンシェフ。2007年に現在のレストランのインスピレーションを得てから2010年に完成した現在のレストラン。最初はアラカルトメニューを用意されていたのですが、2012年からはアラカルトをやめて3種類のテイスティングメニューに変えたそう。
シェフご自身の料理の根幹にあるのは“PROGRESSIVE“。
つまりnew direction・step by step・to develop・innovate・experiment
2013年、20年越しに日本へ再訪。最初に来た時は生の魚が食べられなかったので寿司も食べられなかったそうですが、“日本の食というのは経験によって味を覚えていくもの”。その時は以前召し上がれなかったものも楽しめて非常に濃い経験となったそうです。
Innovation
帰国後、「食べ物とは何か?私のスタイルとは?」について考えるようになったシェフは、“Innovation is leadership“とスティーブジョブスが書いていたのを思い出しご自身のお料理のスタイルにも変化が。
Innovation とはconfusionでもあるが、その混沌としたものから考えるようになりお料理のスタイルも変わるように。
日本に強くインスパイアされたシェフは、今まではロンドンやパリなどに休暇へ行っていたのを日本に来るようになったそうです。
初めて玉露のお茶を召し上がった時は非常に衝撃的だったようで、きゅうり・スイカのジュースと玉露を組み合わせたカクテルを生み出しています
Innovation became BOLD
こちらは日本酒 梅干し ゆずはちみつ いくらを組み合わせてカクテルいくらは塩見の代わりに
そもうちに3ヶ月ごとに日本に来るようになったシェフ。バンコクでは季節は一つしかありませんが、日本では4つの季節があることに感銘を受け、次の一皿。
雪に見立てたクリームチーズ・様々なテクスチャーの抹茶・シソの葉・生わさびをあしらったデザート
伝統的なインド料理であるonion pakoda traditional (玉ねぎの天ぷらのようなもの)をガガン流に
こちら↓は伝統的なonion pakoda。
こちらが、ガガンシェフ流。
グウリーンチャツネのパウダーをかけたGagan styleのonion pakodaは玉ねぎも揚げていないそう
Fukuoka-surprise
福岡に行かれた時に非常に驚かれたそう。福岡で食べたものを一つのさらに。桜の塩漬けにメロンゼリー、いくら、昆布のパウダー、海ぶどう、ホワイトアスパラのアイスでまとめた一皿。
Complicatedからsimpleなものへ
今まで複雑で混沌としていたガガンシェフのお料理は、シンプルなものへと変化していきます。複雑なものに関しては経験と実験であったとおっしゃっていました。
お皿に入っているのはメロンやトマトにコリアンダーオイル、インディアンソルト。フリーズドライのトマトパウダーとトマトの出汁をお茶せんで立てる一品です。
こちらも複雑に見えるが素材の数は非常に少ないもの。
非常に面白く興味深いお料理を紹介されていますが、ガガンシェフはno.1のシェフになるよりもロックスターのようなシェフになりたいとおっしゃっていました。そのせいでしょうか?今回の学会でガガンシェフをご紹介するとき、一切受賞歴などは発表しないで欲しいとお願いしていたそうです。
(もちろん有名すぎてみなさんおわかりでしたが・・・・笑)
そんなlock starのようなmadnessを料理に投影のがこちら↓
おこし アボカド 雲丹 いちご(左)マンゴーと雲丹のサンデー(右)
まさかの雲丹とイチゴの組み合わせです!最初は困惑されるそうですが、1口口にすると、もう一つ!と皆様おっしゃったとか。
ベジタリアンメニューでもあるナスのお料理。鰹節をスモーク用のチップと間違えて鰹節を燻してしまったことから魚の骨をスモークチップにすることを思いつき、ベジタリアンでも食べられる
魚の尾びれでスモークしたので野菜のメニューであるが魚の香りがする一皿
Andes Melon Maccha
日本のメロン(アンデスメロン)を5回遠心分離にかけてメロンジュースを取り出したのちにフリーズドライにして粉状にし、抹茶に見立てたもの。2キロのメロンから取れるのは4杯分しか作れない
Autumn to Winter
味噌キャラメル 酒粕を使った一品
初めてがガンシェフのお料理を拝見しましたが、お料理のインスピレーションや一皿に込められたストーリーがとても印象的でした。そしてなによりお人柄もユーモアがあって同時通訳しながらも笑が絶えませんでした。
また独創的なお料理や、とてもシンプルなのにシェフの思いが投影されているお料理の数々に、非常に感激でした。ガガンシェフは日本にレストランをオープンされるそうなので楽しみです!!